BL20B2 トップアップスタディ報告
上杉・梅谷
実験内容
2002.6.26 に「バンプマグネット稼働が放射光に与える影響の調査」の一環として
X線サチコンを使ってビームポジションおよび強度のチェックを行った。
実験条件
TC slit1(34.2m) 1.1mm × 0.77mm @ サチコン
Monochromator(36.8m) 20keV
サチコン(44m) 9.6mm × 9.6mm, 512 pixel × 512 pixel, 90 frames / sec.
結果など
マグネットonとoffの時に撮影した動画像を示す。
図1。マグネットONの時。(20MB)
図2。マグネットOFFの時。(20MB)
動画を見ても、まるで違いが無いように見える。
そこで、像の重心演算を行い、それをプロットした。すると、1秒周期の変動が見られた(図3)。
56か57フレームに下に凸のところがある。
しかしこの程度の変動では、実際の時分割実験には特に影響は無いだろう。
(もともと1μm程の変位量が2μmになった程度、
しかもこのモードでのサチコンの空間分解能は20μmより悪いと考えられる)
図3。マグネットONの時。
図4。マグネットOFFの時。
図の横軸はフレーム数を表している。90フレームで1秒。
縦軸は水平方向の移動量を表している。
強度変動も調べてみたが、有意な違いは無かった。
まとめ
- 一応ビーム位置の変動は見えたが、サチコンを使った時分割実験には
あまり影響は無いと考えられる。
- サチコンを使って短時間の実験を繰り返し行うグループは、全体の30%くらい。
- 上記以外に行われる実験は、CT・トポグラフィ・屈折コントラスト等。
比較的長時間露光を必要とする実験である。
- 今後行うべき実験は、実験ハッチ1ではCT(1回数時間)。実験ハッチ2、3ではトポとイメージング。
全部行うためには、1日以上かかる。